日常生活において、トイレの尿石が気になっている方は少なくありません。
毎日掃除をしても、掃除の手が届きにくい箇所に尿石による汚れが生じてしまい、なかなか落ちないことがよくあります。
あまり知られていないことですが、尿石はトイレのつまりを引き起こす原因になることも。
今回の記事では、尿石がトイレのつまりを起こす原因について解説しながら、対処法を紹介します。
また、ご自身で対処できないときの水道修理業者への依頼方法や、尿石がもたらす他のトラブルについてもまとめていますので、悩んでいる方は参考にしてください。
トイレのつまりの原因にもなる尿石とは?
尿石とは、尿に含まれる尿素やたんぱく質などの成分が固まってできたもののことです。
カルシウムなどが原料となっている尿石は固まりやすく、除去が遅くなればなるほど対応が困難になります。
尿石による問題は大きく分けて3つあります。
- トイレの黄ばみの原因
→トイレの黄ばみは、不衛生な印象にもつながります - トイレの嫌なにおいの原因
→尿石にはアンモニアが含まれており、トイレ特有の嫌なにおいを発します - トイレを詰まらせる原因
→尿石は、日常のトイレ掃除では落としきれません。
尿石のかたまりがトイレのつまりを引き起こします。
尿石がトイレつまりの原因になる理由
尿石がトイレを詰まらせる原因は、大きく分けて2つあります。
対策や将来の尿石によるトイレつまりを予防するためにも原因を理解することはとても重要なことです。
それぞれ解説するので、ぜひ確認してください。
結晶化した尿のかたまりが便器に詰まる
男性用の小便器などに多く見られるケースとして、尿石が便器に詰まって水が流れなくなってしまう状況です。
便器のつまりに関しては目に見えるため、原因や状況も確認しやすいのですが、無理に水を流そうとすると便器から水があふれるなどの二次被害を起こすこともあります。
特に公共の施設や商業施設などのように不特定多数の利用者が利用するトイレは、尿素による詰まりが生じるリスクが高いです。
長期間の尿石の蓄積により排水路が詰まる
一般のご家庭のトイレや商業施設などのトイレでよく発生するのが、尿石の蓄積による排水路の詰まりです。
この場合、利用者の方は尿石が原因だとは想像がつかないかもしれません。
以下に該当するご家庭では、尿石によるトイレのつまりが疑われます。
- 長年トイレを使用している
- 黄ばみやにおいが気になっている
- トイレのつまりをたびたび繰り返している
排水路に尿石が大量に発生している場合は、その都度つまりを解消しても繰り返す可能性が高いため、根本的な対策が必要とされます。
尿石によるトイレのつまりの解消する方法
トイレにつまりが生じていると、日常生活に支障をきたしますが、解消方法がわからずに困る方も少なくありません。
この章では、尿石によるトイレ詰まりの4つの解消方法を紹介します。
お湯で洗い流す
軽度の尿石解消のためには、お湯の利用が手軽かつ効果的です。
このとき、熱湯を流さないように注意してください。
トイレ機器最大手のTOTOのホームページでも、便器に熱湯を注ぐと膨張を起こしてひび割れをする原因になるとの注意が呼びかけられています。
ただし、お湯での対応ではすでに水がまったく流れなくなっているときや、重程度の尿石には太刀打ちできません。
軽度な状況にのみ対応できることを理解しておきましょう。
トイレ用の酸性洗剤を使用する
尿石には、トイレ用の酸性洗剤がよくききます。
これらの酸性の薬品が効果を発揮するのは、尿石がアルカリ性だからです。
ただし、強酸性の洗剤は洗浄力が強い反面、危険もあります。
- 手などの皮膚に付着するとひどい火傷を起こす
- アルカリ性の洗剤と混ぜて使用すると、猛毒の塩素ガスを発生させる
- 金属を腐食させる
トイレ機器には金属が使用されていないため正しい利用法であれば問題ありませんが、蛇口などに付着してしまったときにトラブルが生じる可能性があります。
ラバーカップを使用する
トイレの排水路が詰まっているときには、ラバーカップの利用が効果的です。
男性用小便器の尿石に対しても効果を発揮するため、ご自身で安全に対応したいときにはまずラバーカップを検討されるとよいでしょう。
ラバーカップでつまりを解消する場合には、以下の点に注意する必要があります。
- 便器のつまりの場合
細かい尿石や汚れなどが便器に残っていることが多いため、ブラシ・洗剤などを用いて便器の清掃をしてください - 排水路のつまりの場合
排水路に大量の尿石が残っている可能性があります。つまりを解消した後に、酸性洗剤を流してください
上記のように丁寧に対応をしないと、つまりを繰り返してしまいます。
尿石の対応は早ければ早いほど手間も費用もかからないので、早めの対策が重要です。
尿石によるトイレつまり…こんなときは業者に依頼すべき
尿石によるつまりの対応のための費用を最小限に抑えたい方は、可能なかぎり自分で対応をしたいと思われることでしょう。
また、自宅のトイレに外部の人を招き入れたくないという方もいらっしゃるでしょう。
しかしながら、できるだけ早い段階でプロの業者に依頼した方が結果的に費用が安く済む場合があります。
また、以下の点がプロの業者ならではの魅力です。
- 高い技術力とプロならではの専用工具の使用により、確実につまりを解消できる
- 便器の着脱が必要とする作業にも対応できる
- 根本的な原因を確認できる
この章では、業者に依頼した方がよい3つの状況を解説します。
自力で対応できない
最初に考えられる状況が、洗剤やラバーカップを使用してもつまりが解消されなかったり、ラバーカップがご自宅に無かったりするケースです。
長期的な視点で考えれば、トイレのつまりをきっかけに排水路の状況などを点検してもらったり、業者ならではの技術によってキレイにしてもらうためのよい機会であるともいえます。
トイレのつまりを何度か繰り返している
その都度ラバーカップやトイレ用洗剤で対応が出来ている場合であっても、トイレのつまりを頻繁に繰り返しているなら水道修理業者に依頼されることをオススメします。
つまりを繰り返しているにもかかわらず応急処置を繰り返していると、最終的にはラバーカップでは対応できない重度なつまりに発展することがあります。
水道修理業者に作業を依頼する際には、トイレのつまりを繰り返していることを伝え、入念に点検をしてもらいましょう。
また、トイレのつまりが発生してから業者を手配するとどうしても気持ちに焦りが生じます。
深夜・早朝などの緊急時
水道修理業者のなかには、深夜・早朝や祝日などでも対応している業者があります。
このときのポイントは、時間外でも割増料金なしで対応している業者を選定することです。
深夜や早朝などの緊急時は、より不安を感じやすいため、対応の丁寧な業者に依頼しましょう。
悪質な業者に注意
水道修理に関して、高額請求をはじめとした消費者トラブルが全国で発生しています。
トイレつまりの原因・尿石を予防する方法
トイレつまりの原因にもなる尿石をできるだけ予防するためのポイントは、以下のとおりです。
日常清掃
尿石が頑固に固まらないように、できるだけ丁寧に清掃してください。
トイレ使用時
トイレを使用した際には、必ず水を流してください。
また、洋式トイレに関しては、男性も座って利用することで尿の飛沫が広範囲に広がるのを抑えることができます。
まとめ
尿石は、トイレの汚れ・におい・つまりの原因になります。
どれも日常生活の快適さに大きく影響し、とてもやっかいなものです。
ただし、どうしても対処できないときやつまりを繰り返しているときには、できるだけ早く水道修理業者に依頼されることをオススメします。