パイプクリーナー・住宅用洗剤を使用してトイレの「つまり」を解消できたら、手間も時間もかからないため、とても気軽です。
しかし、以下のような疑問をもたれる方もいらっしゃると思います。
「パイプクリーナーは、トイレの詰まりにも効くの?」
「パイプクリーナーでトイレの詰まりを解消するにはどのような手順で作業をするの?」
「パイプクリーナーを使用する際の注意点は?」
パイプクリーナーはトイレつまりの予防や清潔の維持にオススメ
パイプクリーナーの概要・使用法を解説します。
代表的なパイプクリーナーの商品名・特長
一般的に「パイプクリーナー」といえば、住宅の配管の洗浄や「つまり」の解消をするための洗剤・薬剤です。
代表的なパイプクリーナーの特徴から紹介します。
パイプクリーナー(アルカリ性洗剤)
日本合成洗剤株式会社の「パイプクリーナー」は、強力なジェルの力で排水口のぬめり・黒ずみ・毛髪などの除去や配管の嫌なにおいの対策に使用できる薬剤です。
水酸化ナトリウムや次亜鉛素酸ナトリウムを主原料としたアルカリ性の薬剤であるため、トイレでは嘔吐物・油脂・排せつ物(軽度の場合)の「つまり」に対して効果が期待できます。
パイプユニッシュ(アルカリ性洗剤)
パイプユニッシュは、世界的大手企業のジョンソンエンドジョンソンから発売されている住宅用洗剤です。
アルカリ性の薬剤で、住宅の油汚れ・嘔吐物・毛髪・カビなどの汚れや嫌なにおいを解消するのに適した薬剤です。
オキシクリーン(アルカリ性・酸素系漂白剤)
オキシクリーンは、酸素の力で汚れやいやな匂いを除去する効果のある住宅・衣類用漂白剤です。
過炭酸ナトリウムを原材料としており、排せつ物やトイレットペーパーなどの「つまり」に対する効果が期待できます。
サンポール(酸性洗剤)
サンポールは、KINCHOブランドから発売されている住宅用酸性洗剤です。
トイレの黄ばみ・におい・「つまり」の原因となる尿石の対策として効果的です。
タブレットタイプのパイプクリーナーの商品名【匂いや汚れ対策に効果的】
パイプクリーナーのなかには、タブレットタイプのものもあります。
代表的な商品についての特徴を簡単に解説します。
かんたん洗浄丸(弱酸性)
小林製薬の「かんたん洗浄丸」は、弱酸性〜中性のにおい・ぬめり対策薬品です。
トイレでは、水たまり部分や配管の水がたまっている部分の尿石対策に効果が期待できるほか、洗浄による「つまり」の予防効果も期待できます。
ブルーレット トイレ洗浄中(弱アルカリ性)
小林製薬の「ブルーレット トイレ洗浄中」は、弱アルカリ性の力によるトイレ清掃薬剤です。
主に、つまりの原因を防ぐための薬剤です。
パイプクリーナーの使い方と注意点
パイプクリーナーの使用方法は、ブランドごと商品ごとにより、それぞれ少しずつ異なります。
注意すべき点や使い方のコツなどもあるため、こちらでまとめて解説します。
使用方法
パイプクリーナーの一般的な手順は、以下のとおりです。
- ゴム手袋・マスクをして、薬剤の身体や口への付着を防ぐ
- トイレにたまっている水の量を調節する
(一般的には水を足して平常時よりも少し水を多くする。詰まりが解消したときに水位の変化で効果が確認できるため) - 便器に薬剤を入れ、一定時間放置する
上記のように薬剤を使用した対処法は、非常にシンプルです。
放置の時間や具体的な対処法は薬剤によって異なるため、薬剤のラベルなどを詳しくチェックしましょう。
水に溶かして使用するタイプの薬剤は、40〜50度のお湯で溶かして使用することで、より強い洗浄力を発揮します。ただし、熱湯を入れると便器の破損などのリスクにつながるため、要注意です。
注意点
パイプクリーナーは、薬剤であるため使用時には注意が必要です。
特に注意すべきポイントは、以下の点です。
<注意点>
- 他の薬剤やアルコールなどと混ぜずに単独で使用する
- 身体への付着に十分に注意する
万が一付着した場合には、十分に水で洗い流して、不調を感じる場合は病院で診察をうけましょう。
特に目に入った場合や誤飲をした場合などは要注意。
- 薬品の種類によっては、換気しながら作業をする
- ラベルを注意深く読み、適切な用法を守って使用する
薬剤には危険性が伴うことを理解したうえで、慎重に取り扱うことが重要です。
パイプクリーナーはトイレつまりの解消にも使えるの?
パイプクリーナーは、軽度な場合には限られますがトイレの詰まりに使用できる場合があります。
一般的な傾向として、以下のように判断しましょう。
酸性の薬剤
酸性の薬剤は、トイレの「つまり」の原因の一つである尿石を分解する力をもっています。
尿石の大きさや状況などにもよりますが、酸性の薬剤をつけ置きすることで、詰まっていた尿石が分解され、水が流れるようになるケースがあります。
アルカリ性の薬剤
アルカリ性の薬剤は、嘔吐・油汚れ・髪の毛などの「つまり」に対して有効です。
また、軽度な場合にかぎり排せつ物のつまりに効果を発揮することもあります。
一般的なトイレの「つまり」にはあまり効果が期待できないケースが多いものの、配管内をキレイにすることで、「つまり」の予防効果も期待できます。
パイプクリーナー・薬剤でトイレのつまりが解消できないときの対策
パイプクリーナーを使用してもトイレのつまりが解消できないときには、ほかの方法をトライしてみるとよいでしょう。
この章では、効果の期待できる比較的手軽な対処方法を解説します。
尿石には重曹+クエン酸
トイレのつまりの主要因の一つ「尿石」に対しては、重曹+クエン酸で対処することも可能です。
<分量>
- 重曹:150cc
- クエン酸:100cc
- お湯(40~50度):便器の容量の半分程度
手順は、以下のとおりです。
<手順>
- 重曹・クエン酸が薄らないようにするために、便器内の水を抜く
(灯油用ポンプや雑巾などで除去できます) - 先に重曹を便器内に注ぐ
- クエン酸を便器に注ぐと、重曹とクエン酸が反応して泡が生じます
- 少し高めの位置からお湯を便器の排水口に向かってゆっくりと流し入れ、フタをして1時間ほど待つ
クエン酸は、お酢でも代用できます。お酢を使用する際には、かなりお酢のにおいがトイレに広がるため、窓を換気して作業をしましょう。
洗剤以外の「パイプクリーナー」:トイレつまり対策グッズ
そのほか、「つまり」対策専用のグッズを使用する方法もあります。
「つまり」対策グッズの中には、「パイプクリーナー」と呼ばれる商品もあります。
真空式パイプクリーナー
真空式パイプクリーナーは、真空による吸引力によって配管のつまりを除去できるグッズです。
ラバーカップよりも強い吸引力をもっており、トイレットペーパー・排せつ物・流せるタイプのトイレクリーナー・嘔吐物などの対処に使用できます。
ワイヤーブラシ
ワイヤーブラシは、ワイヤーの先端に洗浄用のブラシがついた配管清掃グッズです。
ワイヤーブラシは、詰まっているものをほぐしたり、引っ張り上げたりするなどの方法で、「つまり」を解決できます。
例えば、トイレットペーパー・排せつ物・流せるタイプのトイレクリーナー・嘔吐物・小さな固形物・布製品などのつまりに効果が期待できます。
まとめ
パイプクリーナーのなかには、トイレの「つまり」に効果を発揮するものもあります。
薬剤の種類・用途などを確認したうえで、適切・安全に薬剤を使用するように意識しましょう。
特に、アルカリ性・酸性のどちらかによって、どのようなつまりに対して効果を発揮するかが大きく変わるため、薬品の特徴を調べてから使用することが重要です。